体に必要な栄養素、鉄 秋といえば「実りの秋」。 新米、きのこ、さつまいも、果物、魚など、さまざまな食材がおいしい季節です。食卓が豊かになるこの時期、改めて私たちが毎日いただいている「食べ物」について考えてみませんか。 私たちが口にしている食品には、体をつくるために必要なたくさんの栄養素が含まれています。 今回は、その中から「鉄」に注目してみましょう。 鉄といえば「貧血予防」というイメージを持つ方も多いかもしれません。鉄は、体中に酸素を運ぶ赤血球の成分「ヘモグロビン」の材料となるため、私たちが元気に日常生活を送るためには欠かせない栄養素です。 鉄は私たち人間だけに必要なものではありません。動物や植物にとっても、生きていくために欠かせない大切なミネラルなのです。 例えば、赤身のお肉や血合いの多い魚に鉄が多く含まれているのには理由があります。 動物の体の中では、鉄は血液中のヘモグロビンや筋肉中のミオグロビンの材料として使われています。動物も私たち人間と同じように、ヘモグロビンで全身の細胞に酸素を運び、ミオグロビンで筋肉に酸素を蓄えています。 一方、植物も成長するために鉄を必要としています。 植物には血液はありませんが、光合成やエネルギーをつくる仕組みの中で鉄を利用しています。土の中にある鉄を取り込み、自分の成長に役立てているのです。 つまり、私たちが食事から摂っている鉄は、もともとは自然界に存在し、植物や動物の生命活動を支えてきたものです。そして私たちは、その生命のつながりの中で、鉄という大切な栄養を受け取っているのです。 もちろん、これは鉄に限ったことではありません。炭水化物、脂質、たんぱく質、ビタミン、ミネラルなど、私たちが毎日の食事から受け取っている栄養素も、植物や動物が成長する過程でつくられたり、蓄えられたりしてきた大切なものです。 そう考えると、食事とは単に栄養を摂るだけではなく、自然の中で育まれた生命の力を受け取り、自分の体をつくっていくことなのだと思います。 毎日の「いただきます」という言葉の意味を、改めて大切にしたいですね。 もうすぐ大麦若葉の種まきの時期になります。 小さな種が芽を出し、太陽の光や大地の恵みを受けながら成長していく姿には、自然が持つ大きな力を感じます。 今年も大麦若葉が元気に育つことを願いながら、植物が持つ生命の力を皆様の健康づくりにお届けできるよう、私たちも大切に育ててまいります。 実りの秋。旬の食材を楽しみながら、そこに込められた自然の恵みと生命のつながりに思いをはせる時間を、私も皆様とともに大切にしていけたらと思います。 参考文書 大麦若葉メーカー (株)ケンブリアさんより