中医内科学2 鼻炎と漢方「通竅」
中医内科学2
「花粉症」は免疫システムの混乱で起こります。
中医学では「稟賦(遺伝)異常」や臓腑の虚損と考えられています。
アレルギー性鼻炎は漢方では「鼻鼽(びきゅう)」といい先天不足(虚弱体質)
臓腑の虚損(特に肺・脾・腎)外邪の感受により透明な鼻水(鼻流清涕)、くしゃみ、鼻塞、涙目、目痒、咽痒、鼻痒を主症状とするものを言います。
鼻は五臓の中では特に肺・脾・腎と関係しています。
肺・脾・腎の虚損
1肺
鼻は肺の外竅である。鼻は気体出入りの門戸であり下は肺に通じ肺の呼吸を助けています。
肺は気を主り宣発・粛降を司りますが肺の機能が正常ならば鼻は正常に働き精気・衛気を清竅に上注され鼻竅は濡養、護衛、通利されます。肺の気が不足した肺気虚では衛外不固により外部からの刺激(花粉・ほこり・温度や湿度の変化など)に反応しやすくなり鼻病を起こしやすくなります。
又肺の潤いが不足した肺陰虚では鼻竅が乾燥し味覚が低下します。
*肺気虚・目や耳が痒くなる、くしゃみ・水溶性の鼻汁がでる。1日中症状が出ている。風邪をひきやすい。息切れ
2脾
鼻は顔面中央に位置し経絡では鼻柱の部分は脾に属します。脾は運化を主り気血生化の源であり肺気の充実は脾気に支えられています。又鼻の清竅の通利は脾気の昇清降濁に支えられています。
脾の機能が低下すると精微が上輸されず鼻竅が濡養されないと鼻病を発生します。
*脾気虚・鼻水が水っぽい、又はネバネバする。鼻が詰まる、疲れやすい、食欲がない
3腎
腎は清を蔵し、肺、腎は相互に滋養しあっており、鼻竅は肺腎の滋養により生理活動を保っています。
肺は気を主り、気の根は腎にあり、肺が呼気、腎は納気をつかさどることにより鼻の気体出入りの生理機能が成り立っています。このような関係の為、腎の虚衰から鼻病を引き起こすことがあります。
*腎虚・鼻水が水っぽい、鼻水が流れ出る、朝晩に症状が出やすい。腰痛、冷え性、めまいや耳鳴り
(参考・一部元気堂さまより)
と少しややこしい話でしたが中医学では病気の症状を治療する方法と病気を引き起こす原因となる体質を改善する2つの方法があります。これを「標本同治」といい中医学で大きな特徴です。
私共が取り扱っています「通竅(つうきょう)」は「標本同治」を兼ね備えた配合でできた漢方食品です。
「通竅(つうきょう)」は免疫システムの混乱を整え古くから伝えられている「鼻鼽(びきゅう)」の概念により鼻を通すことで不快な症状を和らげます。
肺・脾・腎の三臓の働きをしっかり補い花粉といった「邪気」(病気の原因)の侵入を防ぎます。
次回は通竅(つうきょう)です